「子どもがサッと動く統率のワザ」⑨

西野宏明著 明治図書からの引用続きます。

 

 

■書き言葉でほめる・ほめ合う

 

書き言葉でほめる方法があります。

たまに先生が手紙を出すという方法もあるでしょう。

素晴らしい熱意だと思います。

しかし、これも先生だけでやるよりも友達同士で褒め合う方がより効果的な場合があります。

先生の負担も減ります。

サンキューコメントカード実践と私はよんでいます。

友だちの作文や作品にコメントを書いていくというシンプルな方法です。

でもこれはすさまじい効果を発揮します。

子どもは「学校に来てよかった」という表情をします。

それだけ自尊感情を高める方法です。

 

目標を言葉にします。友だちに共有した結果、努力せざるを得ない状況になります。目標を聞いた自分は、友達の目標を知る。だから、友達を”そういうふうに”見るようになります。応援するようになります。

③コミュニケーション力の向上

友だちと関わる回数が増えます。自分から声をかける子が増えます。積極性が向上します。笑顔が増えます。学級全体が温かくなります。

 

●友達のよいところを探す

「サンキューコメントカード」【友だちの作品をほめるカード】

 

やりかたはいたって簡単です。

友だちの作品を見て、感想を書くだけです。

いいなと思ったところ、工夫しているところ、共感したところ、気づいたところを書いてあげます。

各自の机の上に作品とA4用紙(私のクラスでは日記用のマス目入りの用紙かお手紙用のかわいい便せんなど)を置きます。

子ども達は鉛筆と消しゴムを手に、自由に立ち歩いて感想を書きに行きます。実践する上での留意点としてはどの子も最低5人以上かかれることです。

 

子どもの作品によっては、どうしても人気があるものとそうでないものとに分かれてしまうことがあります。そういう時には事前に次のように言います。

「サンキューコメントカードをやるんだけど、みんなが気を付けなくてはいけないことがあるんだけどわかるかな?やさしさが磨かれることなんだけど・・・。(意見を待つ)そう、もしも自分が誰からも感想を書いてもらえなかったらどう思う?友だちの用紙を見て、『あ、まだこの子書かれていることが少ないな』と思ったら書いてあげる。そういうことができる人は大人です。友だちの気持ちがわかる立派な人です。できそうですか?」

☆zekkoutyou

私も担任の時、子ども同士のフィードバックをたくさん取り入れました。

 図工、作文、自主学習ノート、新聞づくり・・・

 

本当にここに書かれているような効果がでます!

また、回っている姿で「大人」な対応をしてくれている子も発見できます。

簡単で効果絶大なうえに、先生の負担も軽くなる!

やらない手はありませんね。

「子どもがサッと動く統率のワザ」⑧

西野宏明著 明治図書からの引用です。

 

≪子どもの自尊感情を高めるワザ≫②

 

 

●目標じゃんけん (やり方)

①教室内を自由に歩き回り、2人一組になる。

②ハイタッチ→じゃんけん 「目標じゃんけん、じゃんけんぽん!」

③勝った子から目標を言う

「僕のは、~をできるようにします。そのために~をします」

④聞いた子どもは一言

低学年「がんばってね」「いいね」「応援してるよ」

高学年「~さんは~だからできるよ」「~のためにがんばってね」

⑤負けた子どもが同様に。

⑥握手して別れる。他の子どもとやる。

 

●目標じゃんけん (効果)

目標を受け止めてもらえる嬉しさ

相手はしっかりと目標を聞いてくれます。しかも一言がつきます。ほめられ、受け止めてもらいながら自分の目標が拡散されていきます。

 

目標を口にした自分の存在を自覚する

目標を言葉にします。友だちに共有した結果、努力せざるを得ない状況になります。目標を聞いた自分は、友達の目標を知る。だから、友達を”そういうふうに”見るようになります。応援するようになります。

 

コミュニケーション力の向上

友だちとかかわる回数が増えます。自分から声をかける子が増えます。積極性が向上します。笑顔が増えます。

学級全体が温かくなります。

 

☆zekkoutyou

 

これはいいですね!毎学期スタートや行事の前にもってこいです!

 

 

「子どもがサッと動く統率のワザ」⑦

西野宏明著 明治図書から引用続きます。

 

≪子どもの自尊感情を高めるワザ≫

 

■褒められるとやる気がでる

 

人はほめられるとうれしくなります。

大人もこどもも同じです。

褒められるから次もばんばろうと思えるのです。

反対にダメ出しばかりされていては、やる気はなくなっていきます。

子どもは可能性に生きています。

長所をたくさんほめて、どんどん伸ばしましょう。

マイナス面ではなく、プラス面をみられる方が子どもの自尊感情は高まります。

 

話し言葉でほめる。褒め合う

 

先生が子どもを褒める場合はたいていの場合、口頭で伝えることが多いのではないでしょうか。

どんどん褒めましょう。

しかし、先生だけがほめるよりも、友達同士で褒め合うのもとても効果的です。

学級が温かくなりますし、何よりもほめられた子の自尊感情がグッと高まります。

言葉で褒め合ったり、励まし合ったりする方法として「目標じゃんけん」という実践があります。

これはハイタッチや握手など身体的なコミュニケーションも入りますので心の距離が縮まります。

もちろん自尊感情も高まります。

 

 

☆zekkoutyou

先生方と面談をしていると、「子どもたちの自己肯定感を高めたい!」という熱意を感じることがよくあって、とても嬉しくなります。(もちろん、他の目標も、聞いて嬉しいです!)

 

とにかく継続していくことが大事だと思うので、小技、大技、見つけたら共有していきます。

 

 

「子どもがサッと動く統率のワザ」⑥

西野宏明著 明治図書 からの引用です。

 

≪子どもに話を聞かせられる先生とそうでない先生≫

 

子どもが集中して話を聞く先生とそうでない先生とに分かれます。その差はなんでしょう。

実は、話し方の原則をさらにパワーアップさせるワザがあるのです。

 

それが、非言語を活用することです。

非言語のコミュニケーションスキルです。

 

これは話し方の原則と同じく意識すればだれでもできるので、ぜひ身に付けてほしいワザです。

 

【視線】

子どもと目を合わせている

→視線を一人2秒おくことで、子どもは安心感と緊張感の相反する2つの感覚を味わいます。

 だから集中するのです。

 

【表情】

表情豊かで笑顔が多い

→笑顔でいると子どもが安心します。

 表情筋を上げるだけで、プラス思考になります。

 楽しいことが増えてきます。

 

【動き】

ジェスチャーを使う

→変化があってわかりやすいです。

 特に描写で語るときは有効です。

 

【実物】

実物を用意している

→視覚情報は圧倒的です。

 どの子も注目します。

 

 

☆zekkoutyou

タイトルに吹き出しで「新卒3年目までに必ず身に付けたい!」とあります。

この、伝えるのを忘れてしまうような、小さいことに思えるところに、基本的なワザがある。・・・ということを再確認できます。

 

 

「子どもがサッと動く統率のワザ」⑤

西野宏明著 明治図書からの引用です。

 

≪3つの評価≫

 

事前評価

・理想的な姿をインプットすることで、その後の行動がスムーズになります。

例)「~くんは、ていねいにできるからね。みんな見ていてね。ほらできた」

 

形成評価(途中の評価)

・活動中、これは素晴らしいと思えた瞬間を見計らって評価することで、その後もずっとよい状態が続きます。

例)「みんなとても静か。先生驚きました。ぜひ続けてください」

 

事後評価

・子どもの活動後にほめたり、指摘したりすることで、次はどうしたらよいのかということを子どもに気づかせることができます。

例)「教室がピカピカですね。頑張って掃除しましたね。立派です」

 

☆前回の続きです。

どんな小さい(と思える)ことでも、指導したら、評価する。

その評価は 事前・途中・事後 にできます。

ここまで意識してやっと定着する、ぐらいの気持ちで(特に年度始め、学期はじめは)いきたいですね。

「子どもがサッと動く統率のワザ」④

「新卒3年目までに必ず身に付けたい 子どもたサッと動く統率のワザ68」

西野宏明著 明治図書からの引用です。

 

学級崩壊を防ぐ7つのカギ

 

≪2評価のワザ①≫

 

■評価するから子どもに定着する

教えたことが子どもに定着するのは、評価するからです。

子どもに変化を与えるのも評価です。

このままでいいのか、いけないのか、

どの程度目標に達しているのか、いないのかが

評価によってわかります。

子どもはどの子もよくなりたいと思っています。

しかし、活動の後に先生かたどこがどのようによかったのか、悪かったのか

評価してもらえないと子どもは不安になりやる気がなくなってしまいます。

 

■大事なことは子どもの口から

自己評価させましょう。

子どもは内省し、自分で納得して初めて能動的に行動します。

子ども自身がつかみ取るから、主体的に変容するのです。

自分たちの言動の良し悪しに気づかせ、子どもの口からよかったこと、良くなかったことを言わせましょう。

 

■評価しない先には何が待っている・・・?

評価しないと定着しません。

先生の「指導したつもり」で終わってしまいます。

よくある「言ったよね?」という言葉が増えてきます。

定着しないので先生はイライラします。

怒ります。

子どもは納得いかないので、関係が悪化します。

先生不信になります。

それが悪化すると・・。

学級が崩れていきかねません。

子どもをきちっと評価して、一人一人を高めていきましょう。

 

☆zekkoutyou

「言った」=「指導」 ではない  という当たり前のところが難しい。

言った、で終わってしまって、そのあとの評価、フィードバックがされていない、

というのはわりと頻繁になるような気がしています。

 

「指導したら評価する」、というのが習慣になるまで意識して行わないといけませんね・・難しいですが、がんばりどころです。

 

「子どもがサッと動く統率のワザ」③

「新卒3年目までに必ず身に付けたい 子どもがサッと動く統率のワザ68」

西野宏明著 明治図書 からの引用です。

 

 

≪教師の在り方≫

 

何のために子どもの前に立っているか

価値のある教師って何なのでしょう。

それは子どもに変化を与えられる先生です。

出来なかった子どもをできるようにさせる、

わからなかったことをわかるようにさせる、

学習が苦手だった子どもを得意にさせることができる先生です。

 

私の恩師は言いました。

「おい西野、10歳にもならない子に『俺にはみんなと違ってできないことが多すぎる。俺の人生こんなもんか』と思わせたらだめだぞ。」

子どもに自信をつけさせるのが先生の役割です。

これも哲学のうちの1つです。

 

やはり大事なのは子どもを思う気持ち

最終的には気持ち、熱意だと思います。

その子が生きていくうえで必要な力を身に付けさせたい。

哲学が生きるのは、この熱意があるからです。

熱意、在り方が哲学を支えます。

哲学が指導を求めます。

指導が子どもを変えます。

原点は目の前の子を思う気持ちです。

 

先生も人間。休み休みでいい

在り方、哲学についてすご~く真剣に書いてきました。

矛盾するようですが、休み休みやりましょう(笑)

先生の仕事は本当に大変です。

どうしても苦しくなってしまう時期があるものです。

「何でうまくいかないの」

「自分は教師に向いていないんじゃないの」

大丈夫です。

そんなときはゆっくり休みましょう。

人に頼りましょう。

そんなに頑張りすぎないでよいのです。

☆zekkoutyou

どれもこれも「そのとおり!!」と膝を打ちたくなります。

私も今日は久々に夢の中で、学級指導にもがいていました・・・。

先生の仕事は大変なのです。

うまくいかないときも、自分を責めずに続けてほしいです。