「プロ親」になる‼」④

今回も、親野智可等著 「プロ親」になる‼ 宝島社からです。

 

≪必要なのは叱ることではなく、手助けすること≫

 

私は最初の女の子(超マイペースで、何をやるにも人の3倍時間がかかる子 )

を一度も叱りませんでした。

叱っても何一つ効果がないことを知り尽くしているから、叱らないのです。

叱ることは、ただ大人のストレス解消と自己満足にすぎません。

私は自分の心の動きを観察し、このことを理解しました。

大人は、そのことやまた別のことでつのってきた内面のストレスを処理するたまに感情を爆発させるのです。

相手が自分より弱いので、簡単に爆発させることができます。

それを叱るという言葉で表現していますが、実は大人が耐え切れなくなったために爆発しているだけです。

その証拠に同じ行為に対しても、叱ったり叱らなかったりすることがあるではありませんか。・・・・

この子は自分でもしっかりやりたいのに、できないのです。

ですから大人がやるべきことは、手助け、つまり支援です。

感情の爆発ではありません。

 

私は、その子が朝やるべきことを順番に書いた紙を用意してやりました。

・・・

やるべきことをはっきり書いたものがとても有効です。

場合によっては、表を作ってできたら、まるをつけたりシールを貼ったりというのもよいかもしれません。

このように、大人ができることは、環境整備や人工夫をして、ぼーっとしていたら「がんばれ」と声をかけ、ひたすら励まし、できたら褒める、これだけです。

こういうことを一生懸命に、しかも淡々とやることです。

それでもすぐに目に見えて向上しないのが、子どもというものです。

10年やるつもりで気長にやることです。

結果を求めすぎるとイライラがつのり、こどもに辛くあたるようになります。

「人事を尽くして、天命を待つ」のが教育です。

大人にできるのは、これだけです。

 

どんなにやる気がないように見える子でも、本当は伸びていきたいと思っているのです。

成長したいと思っているのです。

大人が気が付かないだけなのです。

そんな子どもたちに対して大人がやるべきことは指導、助言、注意、指摘、声掛け、支援、工夫、環境整備、激励、称賛、などです。

怒鳴ったり、怒ったり、叱ったり、叱責したり、叩いたりなどしてはいけません。

これはすべて、大人が自分の感情を処理するためのものです。

けっして子どものためにはなりません。

もちろん、子どもが人間的に許されないことをしてしまったときなどに、全身全霊で叱る必要がある場合もあります。

しかし、それとこれとは区別すべきです。

 

☆zekkoutyou

>どんなにやる気がないように見える子でも、本当は伸びていきたいと思っているので 

   す。

  成長したいと思っているのです。

 

本当にそう思います!!

だからこそ、「教えたのに」で終わらせずに、「どれだけ伸びたのか」を見るようにしていきたいと思います。