続きます。今回も中原中也のエピソードです。
この本は息子のもので、お正月休みに気になって読んでみました。
おかげで、どのエピソードが好き?と言う話題で二人盛り上がりました。
二人とも、一番好きなのがこの中原中也の章でした。
ちなみに、この後中原中也は「お前は何の花が好きなんだ!?」と太宰治に問い詰め、太宰治が「桃の花」と答えると「ちっ、だからおめえは!」と吐き捨て、最終的に乱闘になったらしい。このくだり、一つも意味がわからなくて最高だ。
なんで好きな花を聞いたのかもわからないし、「桃の花」という回答がダメな理由もわからない。乱闘になる理由に至っては想像もつかない。文豪たちは俺たちの常識の外に住んでいる。だからこそ「青鯖が空に浮かんだような顔」などというフレーズが発生するのだ。
また、ここに居合わせた檀一雄は乱闘の中で太宰の味方をしたらしく、「中原がこの角を曲がってきたらこの丸太で脳天を割ろう」と丸太を構えていたらしい。全員頭おかしいよ。「丸太を構える」って『彼岸島』かよ。
幸い、中原が違う道を通って帰ったので、檀一雄の彼岸島大作戦は成功しなかった。よかった。もし成功してたら中原中也の死因は「脳天を丸太でかち割られたから」になるところだった。そんな死因だったら面白すぎて詩を鑑賞するどころじゃなくなってしまう。中原中也は病死で本当に良かった。「若くして病死」って、詩人として最高の死に方だよね。
☆zekkoutyou
「 このくだり、一つも意味がわからなくて最高だ。」
まったくです。
凡人にはまったく理解不能なエピソードに笑いました。
全く教育的ではありませんが・・・。