子ども集団を動かす魔法のワザ!②

≪毎日、声をかけると奇跡が生まれる≫

 まず、必ず、毎日子どもに声をかけましょう。毎日続けていると、微妙な変化が感じられるようになります。今日の子どもの体調、やる気、先生に心が開いているかどうかなど、ホントにちょっとしたことが察知できるようになります。そして、発見した一人ひとりのよい変化をみんなの前でいいます。早ければ、子どもたちは2週間でよいほうへ変わっていきます。決定的な違いは、やるか、やらないか、なんです。

 

≪全員に「自分は先生にとって特別」と思わせる≫

 一人ひとりが、「先生は、私のことを大事にしている」と思えるようになると、クラス全体の雰囲気が変わります。子どもにそう思わせるコツはいくつもあります。

★子どもをいつも見守っている。 一人ひとりに目を向けます。全員を見ることが大切です。その子がこちらを向いたとき、目を合わせます。子どもはこのように思います。「いつ見ても、先生は私を見ていてくれる」

★その子のために教師が動く  その子のために動きます。その子のためにできることをします。親切にするのです。忘れ物をしたら、そっと貸します。発言できないときは励まします。

★かかわりを密にする。 いろいろな家庭があります。愛情を欲している子もたくさんいます。愛に飢えている子は、しつこいです。自分に甘く人に厳しいです。このような子には、かかわりを密にします。

 

  ↑  森川先生の習慣60 すべての子に特別感を抱かせる と通じますね!

 

≪自ら動くと子どもが変わる≫

 国語の授業で、話し合いをしていました。すごく声が小さい子がいました。「聞こえません」「もっと大きな声で言ってください」の大合唱。こういうことを放置すると、実はいじめにつながります。

 そこで、こう言いました。「聞こえないなら、近くに寄って聞くといいよ」私はさっとその子の近くに動きました。「Aちゃん言ってみて」「先生、今度はよく聞こえた」「近くに行けばいいんだね」

 人のせいにしない。まずは自分が動く。このことを意識するようになって、私の学級は飛躍的によくなりました。けんかがない、男女の仲がよい、仲間外れにしない、いじめがない、などなど。

 相手を責めなくなると、このような変化が起こるのです。

 人は責められなければ、かえってよいほうへ変化するものです。相手を責めるのではなく、自分に何ができるか考え行動しましょう。まずは、教師がやってみてください。

 

       人は責められなければ、かえってよいほうへ変化がおこるものです。・・私もそう思います。

ですから、イソップ寓話「北風と太陽」の太陽でありたい、と思っています。

 

≪子どものよいところ「1%だけ」を見る≫

 こどもを伸ばす場合は、まずは、「1%」を見ます。あとは見て見ぬふり、育ってくるまでほうっておきます。育ってくると、子ども自身で弱点を克服するからです。

 

参考文献 子ども集団を動かす魔法のワザ! 杉渕鐵良著 学陽書房