今回も、親野智可等著 「プロ親」になる‼ (宝島社)からです。
≪記念日のすすめ≫
ある時、5年生の女の子が私のところに来て言いました。
「今日は納豆記念日なんだ・・・今年の4月10日に初めて納豆を食べられたの」
「生まれて初めて?」
「そう、それでお母さんが喜んでくれて毎月10日を納豆記念日にしたの」・・・
なんてすばらしい親力なんでしょう!
私は聞いていて感心してしまいました。
子どもが見せてくれたほんの少しの成長を親がうまく伸ばしてやっています。
その成長を最大限に価値づけてやっています。
そして、できるだけ長く覚えていられるように工夫しています。
「納豆記念日」とはよく考えたものです。
その子によると、他にも記念日があるそうです。
「逆上がり記念日」「ノート記念日」「正直記念日」などがあるそうです。
逆上がり記念日はその名のとおり、初めて逆上がりができた日です。
ノート記念日とは、ノートの書き方が見やすくて上手だと、先生にすごくほめられた日だそうです。
正直記念日には、次の逸話があるそうです。
ある日トイレに落書きをしたのですが、親はそれを見て妹がやったと思い込んだそうです。
叱られる妹を見て耐えられなくなり、自分がやったと正直に言ったそうです。
そうしたらお父さんがかえって褒めてくれました。
そしてとても立派だということで正直記念日ができたそうです。
これは子どものやる気を育てるうえでとても素晴らしい方法だと思います。
親力50「節目としての春休みを演出する」で、私は次のように書きました。
「子どもが何かを始めたときに、親がいつも意識していて、忘れないことが成功の秘訣です。」
「夢や目当てを紙などに書いて目につくところにはっておくといいですね。そうすることで、常に意識し続けることができます」
この記念日という方法も、常に意識し続けるための工夫として使えます。
つまり、子どもが成長を見せてくれた日やいいことがあった日以外に、何かを決意して始めた日なども記念日にすることができるのです。
☆zekkoutyou
心温まるエピソードですね!
正直記念日を作ったお父さんの話が特に素敵です。
学級でも、いいこと、成長したこと、決意したこと・・・があった日を記念日として数えていくのは楽しそうです。