三輪康子著 ダイヤモンド社からの引用
当ホテルが目指しているのは、「自分の家に帰るような普段着の宿」です。
観光地に行くような特別の宿ではなく、仕事から疲れて帰ってきて。ホッとネクタイを緩められるような場所にしたいーーそれがスタッフ全員の思いです。
私のホテルはビジネスマンの方がたくさんお泊りになります。
なかには立派な身なりをしていても、ホテルでは人が変わったように、溜め込んでいた感情を全部ぶちまけるからもいらっしゃいます。
もちろん、私たちの不手際が原因であるときには、誠心誠意お詫びし、なんとか怒りを収めていただくように手を尽くします。
でも、常識を超えたクレームを言ってくるお客様もいて、その人達は最後何を怒っているのか、ときどきお客様ご自身でもわからなくなっていることもあります。
やりきれなさ、報われなさ、さびしさ、孤立感、恨み、嫉妬・・・その入り混じった暗い感情が、何かをきっかけに、暴発し、それが私たちに一気に向かうのです。
結果として、明らかにホテルに対するものはない怒りや苛立ちまで、私たちは対処しなければなりません。
★zekkoutyou
この本はの表紙には、タイトルの他に
「怒鳴られたら、やさしさを一つでも多く返すんです!」
と書かれています。
この言葉にひかれて手にとりました。
今日引用した部分は、今、著者のホテルだけでなくあらゆる業界で問題になっていることではないでしょうか。
学校も全く同じです。
「あなたの怒りに学校は関係ない!」と言いたいところを堪えることがたくさんあります。
それでも、著者は「怒鳴られたら、やさしさを返す!」とおっしゃってる。
感銘を受けました。
表紙だけで、読んでよかったと思えました。