「日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人」

三輪康子著 ダイヤモンド社 からの引用(昨日の続き)

 

相手が怒っていても、こちらはやさしさで返す

 

 最近は実感として、そういうケースが、とても増えています。

 私は、深夜に延々と怒鳴り続けている人を見ながら、ときどきこう思うのです。

 僭越かもしれませんが、誰もがみんなさびしいんだなと。

 大変なストレスのなか、仕事をしても報われず、誰かに優しくされることもない。

 上司にも、家族にも、同僚にも、ぶつけることのできない理解されない思いを、私どもにぶつけてくる。

 都会のなかの深い孤独を見るようでした。

「この人は、いまどんな気持ちでいるのだろう?この人のために、いま何をしたら、この人はうれしいんだろう?」

 私はいつもそう思うのです。

 おのずと、相手は怒っていても、こちらは怒れないという気持ちになります。

 こちらの精一杯のやさしさでお返しすることしかできません。あちらが怒っていても、こちらはやさしさで返す。

 こうすると、世の中がほんの少しずつでも変わっていくような気がするのです。

 怒っているときには楽しい思いとはかけ離れた状態にいますので、「やさしさ」で返されたら思いのほか我に返り、やさしさが身に染みると思うのです。

 

★zekkoutyou

自分を怒鳴りつけている人に、

>「この人は、いまどんな気持ちでいるのだろう?この人のために、いま何をしたら、この人はうれしいんだろう?」

 

と、思う。今の自分にはなかなか到達できる気がしない境地です。

保護者の理不尽なクレームに対して、「やっつけようとしない」ことが精一杯。

これを百歩くらい進めて、「いま何をしたら、この人はうれしいんだろう?」と思えるようになったら・・・私もちゃんとした大人になれるのかもしれません。