「話し方入門」

D・カーネギー著 創元社 からの引用

 

自信は周到な準備から

 

一、 話し手が、頭にも心にも本物のメッセージーー話さずにいられないものーーを持っている時、そのスピーチは成功したも同じである。十分準備されたスピーチは、それだけで9割がた完了したと言える。

 

二、準備とは?感動もしない文章を書きとめたり、気のきいた文句を丸暗記したりすることだろうか?断じてノーだ。本当の準備とは、自分自身の中から掘り出すこと、自分自身の思想を集めて組み立てること、自分自身の信念を大切に育てることだ。

 

三、じっと座ったまま、三十分でスピーチをでっちあげようなどと思わないこと。スピーチはステーキのように注文に応じてすぐ作れるというものではなく、おのずから成長すべきものだ。テーマを早めに決め、空き時間にそれについて考えを深めよう。寝ても覚めても温め続けよう。友人とそれについて議論し、それを話題にすることだ。また、テーマについてありとあらゆる質問を自分に問いかけること。そして、頭に浮かんだ答えや実例は何もかも、手近の紙切れにメモし、さらに次の考えを求め続ける。考えやヒント、実例などは、何でもない時ーー入浴中や街へ車を走らせる道すがら、ディナーが運ばれるのを待つ間などにーーふっと心に浮かぶものだ。これは、あのリンカーンをはじめ、スピーチの達人はだれもが使ってきた方法である。

★zzekkoutyou

「どうしても伝えたいもの」をもち、自分の信念を育て、問い続けて熟成させる・・・

といった感じでしょうか。

 

「どうしても伝えたいもの」だからこそ、常に考えずにはいられず、ふとした時にもひらめきがやってくるのでしょう。