「アドラー心理学に学ぶ『勇気づけ』実践ガイド
ケース別でよくわかる!アドラー心理学に学ぶ「勇気づけ」実践ガイド
佐藤丈 著 明治図書 からの引用
【学ぶ意欲をくじく四つのこと】
①少し頑張ってもできない、わからないことをさせられる。あまりにも簡単すぎること、わかりきっていることをさせられる。
私たちもとても難しいと思うようなことをいきなりさせられては学ぶことがいやになってしまいます。反対にわかりきっていることを学ばなければならない時間ほど退屈なことはありません。
②失敗や間違いを責められる
失敗や間違いを「だめじゃないか」と叱られたり、叱られないまでも、指導者が苛立ったり、あるいは他の友達に「違いまーす」と大きな声で口をそろえて言われたりしたとき、その子は学ぶ意欲を失います。
③他の子どもと比較される
この場合、いつも比較されて自分の有能さが示されているのならば、外発的に同期づけられます。
しかし、そこで子どもが学ぶことは「人よりも優れているときだけ、自分はOKである」という偏った信念です。そのような子どもは、ひとたび競争に負けると一気に学習意欲を失います。いつも比較されて、勝てない子どもは言わずもがなです。
④考える余地を与えられず教えられる
学習内容が多く、じっくりと考え、議論する時間を保障することができない学校では、自分で考えてわかるという学びの醍醐味を味わうことができず、勇気をくじかれている場合が少なくありません。
また教師はとにかく教えたがりです。ちょっと教えれば子どもにわかるようなこともすぐに教えてしまおうとします。その背後には子どもに対して優越であろうとする、教師の「私はいつも有能でなければならない」という偏った信念が隠れていることがあります。
★zekkoutyou
①②③については、今はだいぶ改善されているような印象を受けます。
④教師は教えたがり・・・それはそうですね。
教師だから、「教えるのが仕事」と考えがちですが、「教えたけれどできない」ということだってある。そんなとき、「ちゃんと教えたのに・・」というのはプロではないと思います。
「教えるのが仕事」<「育てるのが仕事」
だと思います。