高学年児童がなぜか言うことをきいてしまう教師の言葉かけ
参考文献 「高学年児童がなぜか言うことをきいてしまう教師の言葉かけ」
丸山慎弥 著 学陽書房
≪高学年はここをおさえる!言葉かけの超基本≫
④高学年に効果的な言葉かけ④叱る
・叱責をエネルギーにするために
高学年の子どもたちがもっとも嫌がるのは、「どうして叱られているのかわからない」と言う状態。
子どもたちは、叱られていること自体を嫌がっているのではない。
どうして叱られているのかが分からないことに不満をもつ
自分たちが叱られていることに納得できれば、自覚して反省し、されにはその叱責をエネルギーに変えることができる
・叱る理由を説明しておく
叱る前に、必ず「どうして叱るのか」説明する
「みんなが成長するために、みんなのことを大切に思うからこそ叱るのだ」と伝える
その際、叱る場面ではなく、落ち着いた普段の場面で説明する
できれば学級開きからの3日間で伝えていくのが一番効果的
教師が叱る理由は「成長してほしいから」と「絶対に許してはいけないことだから」のどちらかであるべき
・叱る効果を教師自身が理解しておく
禅の教えで「喝」がある。
喝には
「本来の自分に立ち返らせる」
「相手の思い上がりをなくす」
「相手の力量を見抜く」
そして、
「この3つを包括し、心理に到達した状態」
の4つの意味がある
叱る効果を考えるときに、この「喝」の意味するところを参考に理解を深めることをおすすめ。
国語授業名人の野口芳宏先生は、「愛があるから叱るのだ」と言う。
「叱られるうちが花」と言う言葉と合わせて、叱ることの意味を肝に命じよう。
★zekkoutyou
叱る理由、叱る効果を教師がしっかりと肝に命じた上で叱ることで、子どもたちを一段上に上がらせることを心がけたいですね。