『学び合い』誰一人見捨てない教育論

西川純著 明治図書 からの引用

 

1『学び合い』とは

なぜ、人間関係が向上するのか

 

「『学び合い』では成績下位層には得だけど、上位層は時間をとられ損」と考える方がいる。

もし、それが本当だったら、『学び合い』初手から成り立たない。

ところが、多くの実践で『学び合い』成立している。

理由は成績上位層にとっても得だからだ。

 

知識の伝達だけで損得勘定をすれば理解不可能だろう。

しかし、子どもたちは多様な面で損得勘定をする。

例えば、教えれば「ありがとう」と言われる。

そして、クラス集団での中での立場があがる。

さらに、本当の成績上位者は、人に説明したがその人から「わからない」と言われて対話を続けると、より深い理解に至ることを経験する。

 

このような積み上げで子ども達は仲良くなる。

 

★zekkoutyou

 

実際、上位層の子といつも最後まで「わからない」と言い続けていた子が、とてもなかよしになっていることも目の当たりにしました。

「教えることで自分がよりよくわかるようになった」ということを、ちゃんと言葉で表現する子達にもたくさんであってきました。

 

成績は上位だけれど、人間関係を作るは得意でなかった子が、『学び合い』を通じてクラスに溶け込んでいく姿もみました。

 

つまり、これは、本当に本当です!