今回の参考文献は「できる先生が実はやっている 授業づくり77の習慣」森川正樹著です。
「意識」して授業するのと「ただなんとなく」授業をするのでは雲泥の差がありま
す。
「意識」して授業することはやがて「習慣」を生みます。
本書では「習慣」にまで昇華させたい「意識」をとりあげました。
習慣1 「子どもを大事にする」
授業をつくる上での大前提。授業理念、授業の目標、授業技術・・全ての前
提となるのが「子どもを大事にしたいと思い続けることではないでしょうか。
「技術」の陰で子どもがきずついているなら本末転倒です。「技術」は子どもを
うまく生かすもの。子どもによりよく理解させるもの。子どもが楽しく取り組め
るもの。
習慣4 「教師の遣う言葉が子どもの言葉をつくる」
授業中に教師が遣う言葉は子どもたちにとっての大きな学習環境、言葉環境
境となります。汚い言葉を遣うのは論外。教師は知的な言葉や温かい言葉の遣
い手でなければなりません。
子どもたちに吸収させたい言葉、知ってほしい言葉を遣う。教師の発するもの
全ては子どもたちの学習環境となります。立居振る舞い、言動、服装など全て
が見られていると考えて、子どもの前には立ちたいものです。
習慣5 「“発言しやすい”環境を設定する」
授業の冒頭では「手を挙げやすい課題」から始めましょう。「作者は誰で
しょう」「何段落でしょう」といった答えが確定している課題を投げかけま
す。
授業の導入では、「全員が答えられるような課題」から入ります。理由を
聞いたり、根拠を聞いたりする場面。躊躇してしまう子が多くいますね。大
切なのは「ノートに自分の意見が書かれている状態にさせること。賛成か反
対か。○か×か。とにかく一言でもノートに書かせます。次に理由や根拠を
書かせます。ノートに書いてあることで「発言の際はとにかくノートをその
まま読めばいい」という状態に持ち込むことです。
習慣18 「1学期にするノートの書き方の授業」
レベル1「板書をきちんと写せる」こと。
レベル2「自分の考えをその都度書ける」こと
レベル3「クラスの仲間や教師の話をメモできる」こと
習慣29 「集中して聞かせるために」
まず教師の話を聞いているときに、集中して聞くとはこういうことだ、と
いう体験をさせる。それには教師のエピソードが最適。集中して聞けたら、
褒める。また、常に良い負荷を与える。「今○○さんは何て言いましたか」
「○○さんの言ったことを言える人?」「森田君、○○さんが言ったことを
教えてくれる?」等、ことあるごとに子どもに問います。集中して聞くクラ
スは教師が意識して声をかけるところから生まれる。
目次だけでも目を通し、気になるところだけ読んで実践する。一つの習慣を身につけたら、また次
の習慣にチャレンジする。
成長は一歩一歩がよいのです。この本は、こんな活用の仕方をおすすめします!
参考文献 できる先生が実はやっている 授業づくり77の週刊 森川正樹著