「そのクレームうまい教師はこう返す!」②

参考文献 「そのクレームうまい教師はこう返す!」中嶋郁雄著 学陽書房

今回は、スムーズに協力を得る!保護者との連携のコツ から紹介します。

次回、「クレームが来たら!」からいくつかの例を紹介します。

子どもの授業態度が良くないとき

◆授業中、手遊びしたり隣の子に話しかけたり、時には立ち歩いたする子がいます。注意してもすぐに同じような行動をして周りの子も学習に集中することができません。あまりにひどい場合は、教師の指導に加えて家庭と協力して対応することが必要です。

◎共に悩み考える姿勢を

 落ち着きがない、集中力に欠ける、周りの迷惑になるということを伝えるだけでは、保護者の反感を買うだけです。何が原因なのか、家庭ではどんな様子なのかと保護者と一緒に考える姿勢、相談する姿勢で話をすることが大切です。

◎学校と保護者で協議する

 いくら指導しても効果がない場合、他の教師に相談して、自分の指導が悪いのか子どもに何か問題があるのかを判断してもらうことです。客観的にみて、子どもに何か問題があるようなら、保護者に協力をお願いしなくてはなりません。学校でも気になる様子を詳細に伝え、現在にいたるまでに家庭での子どもの様子について教えてもらいます。そのうえで、どのような対応をとることが子どもにとってベストなのかを保護者を交えて相談する必要があります。

 

子どもが教師に反抗するとき

◆特に高学年くらいになると、教師の言うことはまるで無視をするかのような態度をとる子がいます。いくら注意しても「何を言ってるんだ」と反抗的な態度をとって敵意をあらわにすることもあります。憂うべきことですが、このような子が増えてきているようです。

◎親を味方につける

 まずは保護者を味方につけることです。年度はじめが勝負です。子どもの良い面を見ていること、子どもを認めていること、子どもを心配している気持ちを、できる限り機会を作って保護者に伝え続けましょう。我が子を認め案じてくれる教師を、保護者は信頼し、協力してくれるはずです。

◎親を通じて「認める」気持ちを伝える

 このような子は、教師は敵だとさえ考えています。ですから、教師が子どもの上に立つことです。「上に立つ」とは、権力を振りかざして威圧することではありません。余裕をもって子どもを見て、その子の良さを認めることです。保護者に「こんないいところがある」「ここを認めている」と伝えることです。親から「先生はおまえを認めているよ」と伝え聞くほうが、直接聞くよりも効果があります。

 

 

☆zekkoutyou

 私が教えてもらったことで、今でも心にとめている言葉に、「紙1枚分でも上になれば、摩擦は起きない」というものがあります。

 子どもより、少しでも上に立ち、摩擦をさけ、よいところを認め、伝える。

わかっていても難しいことです・・でも、「教師」ですからそうでありたいですね。