「誰でも成功する児童の叱り方のキーポイント」③

「誰でも成功する児童の叱り方のキーポイント」中嶋郁雄著(学陽書房

続きです。

 

≪効果的なほめ方≫

私は、どんな場合でもほめることが子どもを伸ばすことだとは思わない。

ほめ方も叱り方と同じで、効果的な場合とそうでない場合がある。

だが、次のような場合には必ず子どもをほめたいものである。

 

①以前の失敗を生かした行動ができた場合

以前叱られたことを褒められることは、教師に認められたという気持ちと、自分自身の成長を感じられる機会となる。

 

②無意識によい行いをした場合

落ちているゴミを自然に拾ったりトイレのスリッパを並べたりする等を自然に行っているのを見つけてほめる。

無意識に行ったことをほめられると、「次もがんばろう」という意欲をもつようになる

 

③人の見ていないところでよい行いをした場合

教師が見ているところでよい行いができるのは当然である。

見ていないところでよい行いをしたことについては、格別にほめる。

「机がきれいに整頓されているが、だれが直してくれたのかな?」

などと聞きだしたり、子どもや他の教師からの情報を得たりして、「見えない善行」をできる限りほめるように心がける。

子どもに、「良い行いは気持ちがいいことだ」と言う意識を持たせる効果がある。

 

≪一貫性を大切に≫

「人を傷つけることは許されない」と強く考えていれば、それを犯した場合はつよく叱り、守った場合は大いにほめる。

「整理整頓はしっかりさせたい」と強く願えば、乱雑な場合はきつく叱り、整然としていれば大いにほめる。

叱るポイントとほめるポイントは同じである。

もちろん、そのポイントは人によって異なる場合はあるが・・・

「先生はこういうところは厳しい。こういうところを大切にしている」ということが子どもにしっかり伝わっていくように、叱り方とほめ方に一貫性を持たせて指導することによって、ゆるぎない教師の思いは子どもに伝わるのではないだろうか。ゆるぎない教師の思いが子どもとの信頼関係を深めていくのである。

☆zekkoutyou

> 子どもや他の教師からの情報を得たりして、「見えない善行」をできる限りほめるように心がける。

 

「見えない善行」を見よう、とする教師の姿勢が大切ですよね。

私は、見えない善行を教えてくれた子や人を褒めた子を褒める、

を繰り返すようにしていました。

そうすると、「見えない善行」の情報が集まってくるし、一度に二人以上褒められるし、褒めてくれた子と褒められて子の関係も良くなるし、クラスにいいところをみつようようとする空気ができてきます♪