心を育てる語り

渡辺道治著 東洋出版社 からの引用

 

見えない徳の積み方についての語り

最も天への貯金をためる行い

 

「人に褒められようとして善行を施すのではなく、誰にも知られずとも人のためになることを黙々と行おう。」

これは、銀行業界の元祖である安田善次郎が、幼い頃から父親に叩きこまれた言葉でもあります。

陰徳を積むことはいわば天への貯金です。

これは実業家や経営者だけでなく、その道の第1線を走る人たちが積極的に行っていることでもあります。

「運をつかむ」と言う言葉がありますが、陰の良い行いをすることが結果的にめぐりめぐって自分の力を開花させることを、先人たちは知っていたのでしょう。

みんなは陰徳を積んだことがありますか?

 

イエローハット創業者の鍵山秀三郎氏の言葉を紹介しつつ語りを続けます。

 

「人間は、義務でやらなくてもいいことがどれだけやれるかということが、人格に比例していると思います。」

 

陰徳はまさに「やらなくてもいいこと」の代表です。

だからこそ、そこにはその人の「心の美しさ」がハッキリと表れます。

陰徳を詰める人は、心の美しい人なのです。

 

今日一日の間にどれだけ学校内で陰徳が積めるかチャレンジしてみましょう。

…先生の視線や周りの視線をかいくぐってどれだけ陰徳が積めるか挑戦してみましょう。

帰りの会で、何回陰徳が積めたかを教えてくださいね。

 

 

★zekkoutyou

「人間は、義務でやらなくてもいいことがどれだけやれるかということが、人格に比例していると思います。」

 

以前に、鍵山氏の著書でこの1文を目にしたとき、どきっとしたことを思い出しました(笑)

私、陰徳を積んでいない!!

 

教師の側は、ほめることチャンスを逃さないように、できるだけ「陰」もキャッチできるよう努めたいです。

でも、このことを知って「ほめられなくたってよい」「天の貯金だ」と思えたら、子どもたちはひとつ大人になれますね。