「たった1日でできる人が育つ!『教え方』の技術」②

今回も齋藤孝著 PHP

「たった1日でできる人が育つ!『教え方』の技術」からです。

 

≪自分のための「ノート」をつくらせる≫

 

●ノートは意識のライトになる

勉強の場にかならずあるものといえば、筆記用具とノートです。

この両者を持たずに勉強しようという人はあまりいません。

自分で書くことによって自覚が進むからです。

それに頭がはっきりするし、学習の意欲もわいてくるのです。

私はこれを仕事場でも実践したほうがいいと思っています。

筆記用具はふだんから持ち歩くでしょうが、ついでのノートも持つのです。

それも業務日誌のような形式ばったものではなく、あくまでも「自分のためのノート」です。

例えば、プロ野球の名将として知られる野村克也さんが、監督時代に「野村ノート」を持ち歩いていたのは有名でしょう。

そこに記されているのは、長年の蓄積によるデータや戦術論、さらに人生論にまで及びました。・・・・

あるいは私も大学で学生に「1週間後、全員の前で日常にあった面白い話をして」という課題を出すことがあります。

その前提となるのは、”ネタ帳"を作って日常の出来事をメモすることです。

この課題のミソは、受けたかどうかではなく、いかに日常を意識化するかです。

学生たちは必死になって10個ほどのエピソードを拾ってきます。

今まで見逃していたことにも目を向けるようになり、その過程で周囲への関心がガラリと変わるわけです。

社会人でもこれは応用できるでしょう。

「何かあればノートに書く」と決めて例えば新聞で気になった記事や雑談で出た話題、あるいは喫茶店で隣の客が話していたことなど、心にひっかかったものを片っ端からメモしていけばいいのです。

そうすると、いわば、”意識のライト”が明るくなります。できるだけ明るく照らせば、いろいろな情報に気づくことができるし、石に躓いたりすることも減るはずです。

☆zekkoutyou

 これは、面白そう!

私自身はこのブログも、「心にひっかかったものを片っ端からメモして」いるのです。ただし、本から得たものをメインに。

日常生活にも”意識のライト”をあてたらいろんな情報に気づけそうですね!