小倉広著 日経BP出版からの引用です。
≪4 相手を裁かず、罰も与えない≫
私達はなぜこれほど強固なまでに自分は正しく、相手は間違っていると考えてしまうのでしょうか?
それにはいくつかの理由があります。
1つ目は「自己正当化」です。
人は誰しも「優越」や「完全」を求めるとアドラーは言いました。
優れた人間、理想の人間に近づきたいと誰もが思うのです。
その近道が自己正当化です。
優れた人間になるための努力をするのではなく、優れた人間であるように「思い込む」ための努力をするのです。
相手が間違っていて、自分が正しいと思い込むことで優越を手にする、という安易な誘惑に負けてしまったのです。
2つ目は、1つ目の自己正当化を強固にする「認知バイアス」です。
認知バイアスとは、人が自分の思う通りの結論を導くために、無意識のうちに事実をゆがめて解釈をすることです。
たとえば相手が間違っており、自分は正しいという結論を導くためには、その結論に合致するような情報のみを取り入れ、それに適さない情報は無視する、などが当てはまります。・・・・
私達は、間違いをもとから絶つためにも、自分が結論ありきで自己正当化し、その結論に合わせた証拠を集める認知バイアスで都合よく取捨選択しがちであることを自覚すべきでしょう。
常にセルフチェックすることが大切なのです。
そのことにより、相手と常に適切な距離を保ち、近づきすぎたら距離を補正する。
そうして、職場での円滑なコミュニケーションを実現していくことが重要なのではないでしょうか。
☆zekkoutyou
・・・優れた人間になるための努力をするのではなく、優れた人間であるように「思い込む」ための努力をするのです。相手が間違っていて、自分が正しいと思い込むことで優越を手にする、という安易な誘惑に負けてしまったのです。
こ、こわい・・。でも自分でも知らず知らずに、この誘惑に負けているのでしょうね。
意識しないと、負けていることにすら気づかない・・・・こわいですね。