若手教師のための「超」時間術

大前暁政著 明治図書 参考文献

 

≪子どものがんばりを「小刻み」に伝える≫

◎保護者とのコミュニケーションを円滑にするポイントは、子どものがんばりや成長を伝えること。

お互いの負担にならないよう、伝え方も工夫をしよう。

 

〇悪い出来事だけ伝えるのは最悪

保護者との連携は欠かせませんが、保護者も忙しいので、連絡ばかりだと困ってしまいます。

このあたりの匙加減は若手教師が難しいと感じるところです。

一番陥りやすいミスは、悪い出来事が起きたときだけ連絡をとる、というコミュニケーションの取り方をしてしまうことです。

中には、保護者に、「〇〇と言っておいてください」と頼む例まであります。

学校であったことは教師の責任ですので、教師が指導をすべきです。

よい保護者対応とは、この反対を考えればよいのです。

すなわち、子どものがんばりを積極的に発信します。

具体的には、連絡帳や学級通信などで子どものがんばりを伝えるのです。

そして、もしも学級でトラブルが起きたら、教師が指導をしたうえで、子どものがんばった姿をみとります。

そして、「トラブルが起きたけど、…の指導を行い、その後〇〇君は挽回しました。すばらしいです」

といった形で報告をすればいいのです。

私は学級通信をたくさん発行していたので、そこで子どものがんばりを伝えるのが常でした。

名前を出して、子どもの成長の事実を紹介するのです。

 

いうまでもないことですが、一番大切なのは、子どもが成長したという事実です。

これなしに保護者との信頼関係は築けません。

★zekkoutyou

>一番大切なのは、子どもが成長したという事実です。

 

何といっても、これが私たちの仕事ですからね。

この先生なら、自分を成長させてくれる、と思うから子どもたちが信頼してついてきてくれるのです。

その子どもたちの姿を見て、保護者も先生を信頼するのです。

 

その上で、伝え方の工夫が生きてくるようにしたいものです。

学級通信を出していないなら、電話でも、連絡帳でも、一筆箋でもよいと思います。

ちょっとしたよいことをこまめに伝えると子どもにも保護者にも喜ばれます。