子どもの先生が心底笑えるクラスづくり

大竜 中村健一 土作彰 俵原正仁著 明治図書 からの引用

 

【1つの音に!?」

実際にやってみる。

 

「みんなでパンって、1つの音にしましょうね。1つの音になったら、このクラスはすごいクラスになる。0コンマ数秒の狂いもないように、合わせましょうね。

では、いきますよ、せーの!」

 

会場にパンっと1つの音が響いた。

普通は1回ではこうはいかない。

今回の参加者の一体感は、本当に素晴らしい。

 

「びっくりしました‼普通、1回目は失敗するんですけどね。素晴らしい、みなさんに拍手~!」

 

会場に大きな拍手が響き渡った。参加者も笑顔である。

 

「このクラス、本当にすごいんで、ハードルを上げていきますね。今と同じことを目をつぶってやってみましょう。できますか?では、いきますよ。目をつぶって、せーの!」

 

今度はさっきのように音がしない。ぺしっと情けない音がする感じである。スカッとまったく音のしない2人組もある。そんな2人組は顔を見合わせて失敗を笑い合っている。

 

「みなさん、大丈夫ですか?微妙ですね。ここでつまずいてもらっては困る。もう1度だけいきますよ。今度は絶対成功させるんですよ。では、いきます。せーの!」

 

1度めよりは多少ましなパシッと言う音が響いた。

 

「いや、素晴らしい!今度は音が出ましたね。さすが!今回の参加者は素晴らしいです。素晴らしい皆様に拍手~!」

 

オーバーに褒める私。ここでしっかりほめておかなければ、次に進めないからだ。

 

「みなさん素晴らしすぎるんで、最高レベルいきますね。今度は目をつぶって1回転してやります。いきますよ。目をつぶってください。そして、

目をつぶったまま1回転します。皆さん素晴らしいですね。以前、奈良教育大学でやった時には、3人前転しましたけどね((笑))」

 

・・・・

「では、目をつぶったまま、手を合わせます。せーの!」

今度ははっきりとスカッという感じである。会場に爆笑が起きる。

「手が当たった人いますか?」

 

私が手を挙げるように促すと、2人組だけ成功したペアがいた。

 

「素晴らしい!息がぴったりの2人組に拍手~!」

 

またまた会場に大きな拍手が響き渡る。

 

「悔しいんで、もう1度だけいきますね。目をつぶってください。そして、1回転します。いきますよ。今度こそ成功させてくださいね。せーの!」

 

今度もそんなに大きな音はしない。それでも私が聞くと、成功した2人組は増えていた。

 

「成功した人、増えましたね!素晴らしい!成功した2人組に拍手~!」

 

大きな大きな拍手で「1つの音に!?」のネタを終わった。

★zekkoutyou

私のような初心者には、このようなライブ形式で書いていただくと、とてもイメージがしやすく、自分でもやれそうな気持がします!

ほめ言葉も同時に学べます!