子どもが伸びる「声かけ」の正体

沼田晶弘著 角川新書 からの引用

 

≪信じたら徹底的に信じて任せる≫

 

子どもの行動を見ていて、つい口だしをしたくなる親御さんは多いでしょう。

「お前に任せる」と言ったのに、失敗させたくないという親心と、失敗した後のフォローが面倒という気持ちで「それは違う」「こんな風にやったほうがいい」とアドバイスと言う名目の口出しをしがちです。

ボクは、その子どもの能力を見て「できる」と判断して任せたら、明らかな間違いや危険が生じない限り、口出しをしません。

途中で頼ってきても、まだやれると判断したら、いい意味で徹底的に無視します。

もちろん、ほんとうにわからなかったり、困っていることについてはアドバイスしますが。

「キッズティーチャー」と言うプロジェクトは、子どもたちが課題を調べて、ボクの代わりに先生となって、クラスの仲間に教えるという授業です。

ボクが先生役になる数人の子どもに課題を与えたら、あとはすべて任せます。

資料を探し、教えるべき事柄を抜き出し、みんなが理解できるように解説を考え、配付するプリントをつくったり、解説用のパワーポイントを作成してリハーサルを行い、発表の日の備えます。

相談には乗りますが「こうするといい」「ここが抜けている」といったような余計なアドバイスはしません。・・・・・

もちろん、授業中に疑問に感じたことは、「質問」をしながら修正をかけていくこともありますが、すべてを任すと子どもたちは素晴らしい能力を発揮します。

教えるべきことの要点を押さえているし、教え方も緩急をつけたり笑いのツボを盛り込んだりしてうまいもの。

こんなふうに説明すればいいのかと、ボクの勉強になったりします。

 

効果はそれだけではありません。

徹底的に任せるので自主性が養われるし、先生役の子どもたちの間でコミュニケーションをとることになるし、知識が身に付き、授業を成功させたという自信がつきます。

・・・

中途半端な口出しは逆効果です。

任せたら全面的に信じて口出しをしてはいけません。

 

いかがでしたか。

接し方の基本は、子どもも大人も同じことがわかっていただけたでしょうか。

 

★zekkoutyou

 

信じたら徹底的に信じて任せる

接し方の基本は、子どもも大人も同じ

 

これには強く共感、同意します!!

私は担任の時、この考え方を基本に学級経営・授業(『学び合い』)をしてきました。

校長になっても、基本的にこの考え方で学校経営をしています。

 

だから、同僚には使わない言葉で、子どもに指導することはありえない、と思います。

そして、「信じて任せる」と自分が思っていた以上の力を発揮してくれることが多いことも、実感としてわかります。