即戦力の人心術

参考文献「部下を持つすべての人に役立つ 即戦力の人心術」

マイケル・アブラショフ著 吉越浩一郎 訳・解説 

 

≪ほめ言葉の効果を知らない上司というのはお粗末な上司≫

 

称賛は懲罰よりもはるかに生産的。

これほど明白なことはない。

 

私は部下を訓練するとき威張り散らしていた軍曹を任務から外したことがある。

指揮に必要なのは知能や意欲であって、腕力ではない。

組織の複雑な事柄を処理してその任務を果たせるのは、有能で自信にあふれた部下だけだ。

恐怖によって支配したり、子どもを叱るように罰したりしても、戦う部下には変えられない。

私の仕事は、部下を艦に名を残したエドワード・ベンフォルドが誇りに思うような「大人」に育てることだった。

 

私は、部下一人ひとりが自信を築くことに集中した。

部下たちはそれぞれ違った性格や過去を持つ。

中には家庭でないがしろにされたり、学校でいじめられたりといった、過去の重荷を背負っている者もいたし、誰でも多少の悩みや不安を抱えていた。

 

その重荷を増やすことも減らすこともできたが、どちらが正しい選択かは明白だった。

私は部下をずたずたにしてロボットに変えてしまうのではなく、私が彼らのことを頼りにし、信じていることを示そうとした。

それらは決して特別なことではない。

とにかく部下の気持ちや潜在脳力に注意を払うことである。

ささいに思えるような意思表示を見逃さず、コミュニケーションを重ねることで、親密で協力的な雰囲気が生まれるのだ。

 

たとえば、私は・・・部下たちの配偶者の誕生日のリストを手に入れ、直筆のメッセージを書き添えて、カードを送った。

どのカードにも、たとえ少々大げさだとしても「あなたの旦那さん(あるいは奥さん)は素晴らしい仕事をしています」と書いた。

すると、部下たちがよく感謝の言葉を言いに立ち寄るようになったので、私はそのカードが功を奏していることがわかった。

★zekkoutyou

なんと、海軍でさえ 威張り散らす上司ではなく、称賛を与える上司が、素晴らしい部下を育てているのです。

私たち教職にある管理職にできない理由はありませんね。