杉渕鐡良著 学陽書房 参考文献
●「一斉の個別指導」で、できない子もできる子も見る
40人前後の生徒を一斉授業の中でそれぞれ個別に見るのです。
それには、全員に具体的に細かいノウハウを教えた上で、その教えたポイントができているか、チェックしていくのが有効です。
たとえば、算数を教えるときに、基本として、私は問題文をまず音読すること、さらに重要なポイントに線を引くことを教えます。
問題文の中で、「どれだけの量を」「何人で」「分ける」か、「どのような単位」で答えをかけと指示されているか、そうしたところに線を引かせます。
そして、計算に取りかかるよりも前に、ノートに答えの欄をつくらせ、そこに先に、答えるべき「単位」を書くように指導します。
すると、まず、問題文を読むときにどこを読めばいいのかわかります。
また計算結果をぱっと答えとして書こうとしたときに、「あ、単位が違う。リットルに直さなきゃ」と気づきます。
教師の側は、教えた基本をやっていない子をチェックし、基本を徹底させます。
すると、必ず問題を解けるようになります。
「できる」には、一つひとつクリアすべきポイントがあります。
そこを見つけ、できるまで徹底させることが教師の仕事なのです。
★zekkoutyou
杉渕先生の教えは、教師としての心構えのような大きなところから、このような指導の細部まで示されているところがポイントです。
この「細部」はなかなか可視化されないからです。
おススメします。