「学級立て直しガイド」

高本 英樹著 明治図書 参考文献

 

「ゼロ」を目指し、ゼロ視点で臨む

 

年度当初、学級手段はゼロ(原点)からスタートし、その後学校生活が進むにつれ、プラスかマイナスのどちらかに変化していく。

 

プラス方向に進む学級は、1学期よりも2学期、2学期よりも3学期とだんだん成長し、まとまっていく。

小集団から大集団、また教師主導型から自治集団型へと育っていく。

マイナス方向に進む場合は、荒れの表出段階から最終的には学級崩壊へとつながる。

できれば、学級崩壊に陥る前の早い段階で踏みとどまらせ、ゼロまで戻すようにしたい。

 

私がいう学級の立て直しは、まずはこのゼロに戻すことを目標にする。

それを通り越して、学級が成熟した状態までを目指すと、先生は無理を強いられる。

精神的負担も大きい。

そうなれば、当然、子どもへの要求を大きくなり、子どもがそれについてこられなければ、逆に状況を悪化させてしまう。

 

まずはゼロを目指そう!

ここに戻すだけで、たいしたもの。

もし余力があれば、さらなる学級の育成を考えるようにする。

何事も無理は禁物。

 

何事もゼロ視点で臨む

 

ゼロつながりでもうひとつ。

自分の経験から「〇年生ならここまでできる」というものさしをもっていて、そのものさしを使って、現在の学級を見ていることがあるでしょう。

学級を立て直す際にはこのものさしが邪魔になる。

自分ができていないことを取り上げられて、「〇年生ならもっとこうしなさい」なんて言われたらそれ以上その教師の話を聞こうとしなくなる。

子どもたちがいろいろな問題を起こすのも事実。

そんなときは

「これが子どもたちのスタート地点。ここをゼロとして、今後伸ばしていけばいいんだ」と考える。

これがゼロ視点。

1度ゼロ視点をもつと、そこから先は成長しかない。

そう考えると焦ることなく子どもと接することができる。

 

★zekkkoutyou

「ゼロ視点」!!なるほど~。

 

私が本校の先生方にお願いするのは、

ゴールから見て、どれだけ足りないかではなく、

今いる地点から、どれだけ伸びたか、

を見てくださいということ。

これはゼロ視点でしたね。

なんだかうれしい♪