西川純著 明治図書 からの引用
コラム 見分け方
私は多くの学校で『学び合い』の手ほどきをしてきました。
その経験から、「あ、この先生はすぐに『学び合い』がはまるな」ということがわかります。
逆に、「この先生は、なかなかやらないだろうな」ということが分かります。
もちろんはずれもありますが、正解率はかなり高率だと思います。
従来型の授業を見ていると、時々、子どもの突っ込みがあり、それによって教室に笑いが起こります。
その中で、先生がニコニコしながら授業をしている先生は「はまるな」と思います。
逆に、先生が怖そうで、教室の中がシーンとなって授業が進むような先生は「時間がかかるな」と思います。
同様に話がうまく、子どもたちはあたかもジェットコースターに乗っているかのように、子どもたちを思った通りに授業に乗せることができる先生も「時間がかかるな」と思います。
両者の違いは、子どもを信じているか、否かなのです。
後者の先生は「強権」と「話術」と違いますが、両方とも徹頭徹尾教師の計画通りに進ませようとしています。
なぜなら、子どもを自由にしたら制御できなくなると思っているからです。
それに対して、前者の先生は子どもを信じているし、同時に、自分を信じているので子どもを自由にすることができます。
こんな視点で職員室を見回せば、最初に話に乗ってくれる人をみつけることができると思います。
★zekkoutyou
この「子どもを信じているか、否か」はいろいろな場面で見え隠れします。
悪い意味で、「子どもだから」と思っているのだなあ~と思ってしまうこと、残念だけどあります。
でもそれだと本当にもったいない。
子どもを信じて任せたつもりなのに、自分が予想もしないところまでいって鳥肌が立つような体験。
これは信じていないと味わえないように思います。