西川純著 学陽書房 からの引用
子どもの説明はすごい!
〇子ども同士の『学び合い』はなぜ効果が高いのか?
『学び合い』について「本当に子ども同士が教え合い、学び合うことで、ちゃんと勉強が理解できるの?」と疑問に思う人もいるだろう。
しかし、事実として、実践しているどのクラスでも『学び合い』を始めてからの方が圧倒的に成績があがっているのだ。
なぜか。
専門家の話はちんぷんかんぷんだった経験は誰しもあるだろう。
専門家は自分の専門についてより多く、より深く知っている。だから、教え方が下手になる。
認知心理学の研究によれば、熟達するほど、自分がやすやすと解けるる課題を解けない人の気持ちや理由を想像できなくなるのだ。
これは教師と成績下位の子どもとの関係にもあてはまる。
一方、子ども同士は、お互いにどう説明すればわかってもらえるか、大人よりよく理解している。
先生の説明を理解できなかった子が、隣の子の一言で「わかった!」と瞬時に理解する場面にであったことはないだろうか?
★zekkoutyou
先生の説明を理解できなかった子が、隣の子の一言で「わかった!」と瞬時に理解する場面にであったことはないだろうか?
あります、あります!
子どもの説明を聞いて「こんな風には説明できない!」と舌を巻いたことが何度あるか!
教師が「自分が教えなきゃ」「自分がわからせなきゃ」って、一対一対応することで、子どもが瞬時に理解する機会や、友達にわかりやすく説明する機会や、それによって人間関係まで結べる機会を奪っているかもしれませんよ。