齋藤喜博全集7

齋藤喜博著 国土社 からの引用

 

子どもに自信を持たせる方法

 

大人の場合も同じことが言える。

相互の力の激突により、それぞれが持っているものを、また、持っていないものまで出すようになったとき、職場のお互いが、お互いを信頼し、たよりにするようになる。

そういう組織をする校長をも信頼するようになる。

そして、そういうなかで、一人ひとりが、本当の意味での自信をもつようになる。

 

自信というものは、そのようにして、自分の中身ができたときに初めてできるものである。

 

子どもたちの場合も同じことが言える。

とび箱を自由に跳べる力を十分に持っていたとき、それはひとつの自信となり、安定し、充実した跳び方をすることができる。

だから、跳び箱を十分に練習させ指導するということがもとである。

算数や国語や音楽その他の場合も同じである。

 

教師が子ども達に自信をつけるということは、そういう中身を、算数や国語や理科とかの授業のなかで、また、体操とか合唱とかの指導のなかで、毎日毎日子どもたちに十分つけてやることである。

そういうことをしないで、ただ「自信を持って歌え」とか「跳べ」とか「発言しろ」とか、「自分の力に自信をもて」などということは間違っている。

また、そういうことで子どもに自信がつくはずがない。

 

★zekkoutyou

 

ここまでの引用の続きにも、冒頭部分、

>大人の場合も同じことが言える。

がきてもよさそうですね。つまり、

 

「先生達に力をつけてやることをしないで、「自分に自信をもって」などということは間違っている。」と。

 

自信を持たせるためには、そのための仕込みが必要ということでしょうか。