「プロ教師の最強コーチング術」より

IメッセージとYouメッセージ

 

○Youメッセージとは・・「あなた」を主語にした教師(や親)の上からのメッセージ

例)(君は)どうしていつも宿題を忘れるの?

  (君達は、)なんでもっときれいに掃除できないの?

○Iメッセージとは・・「わたし」を主語に、教師の気持ちを率直に伝えるメッセージ

 どうすべきかを子ども自身が考えて行動できるようにする。

例)(私は)しっかり約束したつもりなのに、君が宿題を忘れるなんてがっかりした・・

  君たちが、教室の隅までしっかり掃除してくれたら、(私は)嬉しいなあ

 

 Youメッセージでは、行動ではなく、その子自身を否定しているように感じさせてしまいます。すると子ども自身が「自分は、××な子だ」と思ってしまいます。否定的なことを言うときに使う「いつも」も要注意!そのような指摘をいつもしていると、本当にそのような子になってしまう危険すらあります。

逆に、教師(や親)が、子どものよさを信じて「あなたはこんなに○○な子だ」と肯定的なメッセージを伝え続けたら、子どもはそのように望ましく育っていく、ということでもあるのです。だから、できるだけ肯定的な言葉がけをして、子どもたちを温かく育てていきたいですね!

 

教師は「五者になれ」

 五者とは、①学者②医者③役者④易者⑤芸者  

  1. 学者 教科の知識、教育の知識をしっかりもって、子どもたちに教える役割
  2. 医者 子どもの身体的・心理的な状態や状況、学習での問題について診断し、処方(改善策)を出して、成長をサポートする役割
  3. 役者 個人としての自分を脱して、子どもたちに親しみやすく、時に恐ろしく、時に頼りになる、そんな様々な大人を演じる役割
  4. 易者 子どもたちの未来を見据えて、目標を与え、その目標について達成するよう働きかける役割
  5. 芸者 芸達者で、子どもたちに学ぶことの楽しさ、驚き、感動を与える役割 
  6. 一度に五者を目指すのは難しいです。今、自分が身につけたいのはどれでしょうか?一つのことにこだわっていったほうが、結局は多くを身につけることができます。何事もひとつ、ひとつです。

(参考 「プロ教師の最強コーチング術」中土居鉄信著)