今日の参考文献は「T.E.T. 教師学 効果的な教師=生徒関係の確立」トマス.ゴードン著 (小学館)です。
この本は私が教育実習の時に担当の先生から頂いたものです。うん10年前のものですが、私が子どもと接する時の心構えの根底にこの本との出会いがある気がします。
非受容を表す言葉ーーコミニュケーションを妨げる12の型
例えば、宿題ができずに困っている生徒がいる。彼は自分が問題を所有することを、教師に伝えたい。しかし教師は、次のような非受容を表す言葉で対応をしがちだ。
①命令・指示=「文句ばかり言ってないでさっさとやってしまいなさい」
②注意・脅迫=「良い成績を取りたければ、今すぐやったほうがいいと思うよ」
③訓戒・説教=「ここでは、勉強するのが仕事だと、知っているはずよ。個人的な問題は家で解決してちょうだい。」
④助言や解決策の提案=「もっと上手に時間を使えるように、計画を立てなさい。そうすれば、宿題は全部できるだろ」
⑤講釈・理詰めの説得=「変えてみよう。いいかい。宿題を提出するまでもう、3,4日しかない。よく覚えておくんだね。」
5つの型の典型的な対応法をあげた。さらに3つの型を紹介しよう。やはり不適切な言い方だが、少なからぬ教師は、これが生徒のためになると思い込んでいる。
⑥判断、批判、不同意、非難=「お前は、ひどい怠け者だ。さもなければ、くずだ。」
⑦悪口、決めつけ、嘲笑=「来年は中学生だというのに、まるで小学4年生程度ね。」
⑧ 解釈、分析、診断=「宿題をやらずにすませるには、どうしたらいいのか、そればかり考えているんだろう。」
生徒に気分転換させようとしたり、深刻がらないようにさせようとしながら、実は役に立たないのが、次の2つのやり方である。
⑨褒める、同意する=「君は、本当は実力がある。」
⑩激励、同情、慰め、支持=「私もあの宿題は、やさしくないと思っているわ。でも、やり始めれば、それほど難しくはないんじゃないかしら」
生徒が防御反応を起こす、と頭では充分承知しながらも、教師は次のように言うこともある。もっと多くの事実がわかれば、生徒の問題は解決する、と思い込んでいるからだ。
⑪ 質問、尋問、詰問=「宿題が難しすぎると思っているのかい?」「どれだけ時間をかければできるの?」「なぜもっと早く言ってこなかったんですか。」
最後の型は、まともに相手になるのを避けて、生徒の注意をそらすやり方だ。
⑫ 注意をそらす、皮肉を言う、笑ってごまかす=「もっと楽しい話をしよう。」「そんなことを言っている場合じゃないでしょ。」「誰かさんは、今朝は不機嫌らしいな。」
12の型は、まるで習慣のように使われている。その理由は簡単だ。他の対応方法を習わなかったからである。教師や親たちは、自分が子供の頃に、その教師や親から同じように扱われてきた。
☆zekkkoutyou
⑥⑦⑧は、あまりにもひどくて、こんな言葉を現在の日本ではかける教師はいないと思いたいです・・・。
ですが、ここにある例文を見て、これがすべて「非受容を表す言葉」ということに驚くのではないでしょうか?
なぜ、12の型を使ってはいけないのか。
受容を表す言葉を使うにはどうしたらよいか。
続けて、紹介していきます。