「アドラー心理学で変わる学級経営 勇気づけのクラスづくり」②

続きです。今日は前回の逆。学級崩壊マニュアル  なるものを紹介します。

 

≪学級崩壊をさせる方法≫

 

 学級崩壊させることはとても簡単です。

①「気になる子」をみつける

 反抗的な子、非協力的な子、授業によく私語をする子、立ち歩きがちな子、勉強のできない子、甘えん坊の子、どんな子でもいいです。例えば最もわかりやすい反抗的な子を例にとりましょう。

 

②注意をし続ける

 反抗的な子が、授業中にあなたの指示に従わなかったとします。最初はやさしく声をかけてみてください。最初ですからソフトにいきましょう。しかし、その子は言うことを聞きません。そこからさらに数度、声をかけてみてください。それでもその子は言うことを聞きませんから、段々と声を大きくしてみましょう。そうですね、語気を強めるとさらに効果的ですね。

 このままでは、周囲の子に「示し」がつきませんから、ちょっと怒鳴ってみましょうか。ひょっとしたら、しぶしぶいうことを聞くかもしれません。しかし、その子は日を変え、場所を変えて同じようなことをしてくれるでしょう。そうしたら、ぜひ、前と同じようにやってみてください。前回、怒鳴ったらうまくいったではありませんか。怒鳴るのが苦手な方は、声掛けを続けてくださいね。クラスを荒らすためにも、繰り返しが必要です。

 

③他の子どもたちが落ち着かなくなったら、その子どもたちも注意する

 やがて、クラスは落ち着かなくなってきます。「気になる子」以外の子が授業開始時刻を守らなかったり、授業に集中しなかったりします。もちろん、「気になる子」同様、その子たちも見逃さないでくださいね。しっかり注意してください。注意して聞かなかったら、もっとキツク言ってあげましょう。もし、授業時間に遅れたら少し長めにお説教してあげましょう。また、朝の会で挨拶をきちんとしなかったら、何度も何度もできるまでやり直しをさせましょう。・・

 これくらいになると、先生のことを馬鹿にしたり、挑発する子どもたちも出てくるかもしれませんね。おめでとうございます。子どもたちは学級崩壊に向けて着々と成長しています。そういう子どもたちの挑発には、きちんとのってあげてください。からかってきたらちゃんと怒ってあげましょう。受け流すなんてもってのほかです。・・

 

④ちゃんとやっている子どもたちのことはスルーする

 こうした地道な努力を繰り返していると、それまでルールを守ったりしっかりと授業を受けたりしていた、今まで「ノーマーク」だった子どもたちが、ルールを破ったり、うつろな目で授業に参加していたりするようになります。こうなったらしめたものです。クラスの荒れは、順調に進行しています。学級崩壊まで、あと少しです。・・・

・・・時々馬鹿にしたような笑いが起こります。目立たない子を陰でいじめるかもしれません。こそこそ話は日常化し、睨んだ睨まれたなんて訴えが頻発することでしょう。・・・・

 これで学級崩壊のできあがりです。

 

学級崩壊はある日突然起こるのではありません。

【教師の働きかけの積み重ねによって創り上げられる】

のです。

 

☆zekkoutyou

 引用しているだけで、暗く辛い気持ちになってきました・・・。

当然のことながら、学級崩壊を【防ぐ】または、学級崩壊を【乗り越える】ためにこの学級崩壊マニュアルは示されています。

思い当たることがあると読むのがつらいですよね。それが、第一歩です。

思い切ってこれまでの指導を変えるチャンスです。つまり、ここにあるような対応をしないことです。

この逆の指導になるよう努めることです。大丈夫。ここから第一歩を踏み出せるなら、今がどん底、あがっていくだけです。