こんな時どう言い返す ユーモアあふれる担任の言葉

今日は「こんな時どう言い返す ユーモアあふれる担任の言葉」池田修著 学事出版

からです。

≪学級を耕す≫

 

「友情」と「卑怯」の違いを語る。

 

本人が努力すれば直るものを、直接本人にいってあげることを「友情」という。

これに対して、本人が努力しても直らないものを、本人に直接言ったり、陰で言うことを「卑怯」というのだ。

悪さをする生徒がいる。

それを見て黙っているということはないかな。

私から言わせれば、手を出すのも、見てるだけもほとんど同じ罪である。

そこには、自分ではない人が、弱い者の悪口をいい、からかっている姿を見て、心の中で一緒に楽しんでいる君がいるのである。

そういう自分の心に棲む「悪魔」に気がつかなければならない。

そういう状態を発見したときに、「やめろよ」「やめなさいよ」と一言いえる君に育ってほしい。

もし、直接言えないならば、こそっと私のところに伝えにおいで。

間違えなようにいっておく。

これはチクリではない。

 

「チクリ」と「ヘルプ」の違いも教える。

 

いいか、チクリというのは、「その出来事を先生に伝えることで、自分をいい子に見せようとするもの」だ。

多少のいたずらぐらい誰でもするものだ。そんなこといちいち報告に来なくてもいい。

友達をうってまで、いい格好しいしたいのか。

こういうのがチクリだ。

仲間が困っている時、まずいことをしているけど止められないとき、自分の力がまだ足りなくて、先生に伝えることで解決しようとするのはチクリではない。

これは「ヘルプ」という。

自分で解決できない場合、力を借りるのは決して恥ずかしいことでもなんでもない。子どもが力をつけるまで、大人は力を貸すだけだ。

私もたくさん借りてきた。

君たちもたくさん借りて、力をつければよい。

そして人間的に成長していくのだぞ。

 

「友達だろ。先生にチクんなよ」

この言葉による謝った呪縛から子どもを解放することである。

 

 

☆以前に、中学校に行ったとき「それはチクリではない。報告である」という掲示物を見たことがあります。

「チクリではない。ヘルプである。」これは子ども達を勇気づけますね。

 

「友情」と「卑怯」の違いも、小学校にいるときに教えておきたい言葉です。