「先生と生徒の心をつなぐNLP理論 子どもの夢を育むために」⑥
「先生と生徒の心をつなぐNLP理論 子どもの夢を育むために」堀井恵著 三修社
から続きです。
≪ルールがあるから、自由になれる≫
お母さんのためのNLPのクラスでの出来事です。
ある日、お父さんが夜中の3時くらいに酔っぱらって帰ってきて、玄関でドタッと倒れて、はいずるようにお母さんのところに来て、また玄関に戻っていった。
何しに行ったかのかと思ったら、靴を揃えるルールを守っていたそうです。
家では「靴を揃えましょう」がルールになっているから、お母さんはそれを見たときすごく嬉しかったといいます。
些細な事ですけど、そういうことがお互いの関係性を良好なものにしていくのです。
だから、「タバコをやめましょう」とか「お酒やめましょう」といった禁止のルールよりも、共に共感しながらお互いがルールを守っていることがわかるようなルールの提案が必要でしょう。
夜寝る時でも食事のときでもいいのですが、今日学校であったことを一つずつ報告するというようなルール。
そうすると、そこにはお父さんもかかわってきて、お父さんは会社での仕事で何が楽しかったか、うまくいったかも話すというようなルール。
副産物としては、「今日楽しかったことは何だっただろう」と言う一日を振り返る習慣がつくこと、世の中は何がうまくいくんだろうという意識に変わっていくという大きなメリットにつながります。
同じように、教室の中でもルールを作りましょう。
簡単なもの、皆ができるもの、簡単に参加でき継続できるものが望ましいでしょう。
例えば
「朝はあったら目をみて挨拶をしよう」
「今日の目標を朝決めよう」
「ありがとう、と一日3回は言おう」というルールでも構いません。
なるべく具体的に、行動に移しやすい、やったのかやっていないのかわかりやすいルールがよいでしょう。
当たり前で簡単なことですが、全員が行うことが大切です。
スポーツと同じでルールがあることで自由になります。・・・
「ルールを守る」ことを繰り返していくと、子どもたちの自覚や自尊心、信頼感そして価値を作り出します。
そして、ルールが守られている場所が、戻るべき場所になります。
振り回されない自分であってもらうためにも、教室の中で共通のルールを作ってみましょう。
大切な自由を教えるにもルールという規律が必要です。
☆野中信行先生の「目標達成法」に取り組んだことがあります。
①1~2つ、生活目標を掲げる。
②毎日、帰りの会でチェック(自己申告)
③クラスが35人ならば、30人以上守れていたら達成とする。
④2週間できたら(1週間でもよいかも)目標達成、黒板の上に掲示する。
※「私が受け持ったクラスでは21個が最高でした。さて、今年はどうでしょう?」
と目指す目標を明らかにする。
目標例
「食器をきちんとかさねよう」
「給食のあと、うろうろしないで歯ブラシの準備をしよう」
など、クラスでできていないものなどを中心に教師が作成すればよい。
さらに上の目標例
「机を離れるとき、きちんと椅子を机の中に入れるようにしよう」
「机から立ち上がる時、椅子の音をなるべくださないようにしよう」
野中先生は10個以上達成するころにはクラスがぐっと落ち着きをまし、「集団」として動き始めるとおっしゃっています。
私も実践してその実感があります。
おためしあれ!