「子どもが伸びるスポーツの声かけ」④

辻秀一著 池田書店 から続きです。

 

≪「過去はゴミ」、「結果はコントロール不能」・・

声かけには気にしたいポイントがある≫

 

「気にしないで!」×

「やるべきことをやろう」〇

 

気にするなと言っているのは過去に起きたミスについてのこと。

でも過去は変えられませんから、抱いた感情はなくなりません。・・・

一方で、次のような一言はどうでしょう。

「やるべきことをやろう」

気持ちが前向きになる感じがありませんか?

やるべきこととは、まさにそのときにやるべきこと。

そのことを声かけすることで目の前のプレーに集中させ、心を切り替えさせるのです。

私に言わせると過去はゴミ。

試合はどんどん動いているのですから、不要なものをわざわざ拾い直すことはありません。

”今””目の前”のことに全力を注いでいくことが、心を落ち着かせ、整え、そして力を発揮することにつながります。

 

「優勝、期待しているよ」×

「一生懸命やれよ」〇

 

優勝と言われるとプレッシャーを感じてノンフロー状態になるかも・・と言う人もいるのではありませんか?

そうなのです。

結果のことを言われると人はストレスを感じるのです。

というのも結果は誰にもコントロールできないのに、「コントロールしろ」と言われているのと、実は同じことだからです。

私のメソッドでは、こうした結果を軸に発想する考え方を”結果エントリー”と呼び、心を乱し、パフォーマンスをかえって落としてしまうと考えています。

「一生懸命にやれよ」

一生懸命やることは本人が一人でできることです。

これならどんな状況でもとりあえず誰でもできます。

まさに、そのことを後押しする声かけです。

 

人が人生を生きていくにあたって大切なこととして、結果にとらわれることになく、日々、一生懸命、目の前のことに力を注ぐことにこそ価値があると考えています。

ですから、アスリートには、試合でも練習でも、一瞬一瞬のプレイに集中して、スポーツをまるごと楽しんでほしいという思いを強くもっています。

 

☆zekkoutyou

子どもが伸びる声かけのポイントがこれ!

・変えられない過去に目をむけるのではなく、”今”、”目の前”に集中させること

・結果にとらわれず、”コントロールできること”に集中させること

 

ですね!とにかく、この2つ。2つでいいのです。しっかり覚えたいです。