踏み出せない時のアドラー心理学 岸見一郎著 中公新書ラクレ からの引用です。
「つい」感情的に
(質問)毎日の子育ての中でついイライラと感情的になり、我が子を支配したいという気持ちになります。そんな時、どうしたらいいでしょう。
●怒りを必要としないコミュニケーションを
・・・あなたも本当は「つい」ではないのです。
自分で感情的になることを決めているのです。
その目的は「支配」です。
要は、相手を自分の思うようにふるまわせたいのです。
このことは子育てだけでなく、あらゆる対人関係の中で起こります。
怒りの感情が起きたとき、それを抑えようとするのは簡単ではありません。
怒りを「抑える」と言う発想から自由にならなければなりません。
怒りの感情を抑えるとかコントロールするというのは、怒りの感情が起こることを前提としていますが、そもそも怒りの感情など、使わなくてもいいのです。
怒りに代わるコミュニケーションの仕方を学べば、怒りは必要ではなくなるのですから、そもそも存在しない怒りを「抑える」ことはなくなります。
代わりに、相手にしてほしいこと、してほしくないことを言葉でお願いすればいいだけのことです。
お願いというのは、相手が「いや」といえる余地を残した言い方です。
「~してくれませんか?」と疑問文で言ったり、
「~してくれると嬉しい」
「~してくれると助かる」
と仮定文でいえば、相手が「いや」と言えない命令をするときより抵抗は少なくなります。
相手はこちらの思う通りに行動しないとしても当然です。
そのような時、感情的になって命令すると相手も感情的に反発するでしょう。
もちろん、お願いしたからといって、相手がこちらの要求を必ず聞き入れてくれるわけではありませんが、怒ってみたところで聞いてもらえるわけでもありません。
こちらのお願いを聞いてもらえたら、それはあくまで相手の厚意です。
断られたら自分でするしかないのです。
それなのに、相手は自分のお願いを聞いてくれて当然と思っていたら、腹が立つものです。
☆zekkoutyou
ベストセラー「嫌われる勇気」の岸見先生の本。
88の質問に答えてくれる本です。
何冊かアドラーの本は読んでいるのですが、「質問に答える」というこの形によって、
なんとなくわかった気でいてわかっていなかったところが、わかりそうな気がしてきます。
今回の肝はここ。
>怒りに代わるコミュニケーションの仕方を学べば、怒りは必要ではなくなるのですから、そもそも存在しない怒りを「抑える」ことはなくなります。
代わりに、相手にしてほしいこと、してほしくないことを言葉でお願いすればいいだけのことです。
お~~。怒りの存在をなくす!!お願いすればいいだけですよ。