「人に優しくなれる心理法則100」

今回は 多湖輝 著 KKロングセラー からの引用です。

 

≪法則43 自分で治そう、治ろうという風にさせるのが

治療の第一歩~非指示的方法(ノンディレクティッド・メソッド)

 

私たち心理学者が、治療面接、つまり心理カウンセリングの場で用いる方法に、「非指示的方法」というものがある。

それは、たとえば約束の時間は決めて、来るか来ないは相手の意思に任せることだ。

カウンセリングに行こうという気を起こすことが、治療の第一歩になるのである。

さらに、その基本的手法に「容認」と呼ばれるテクニックがある。

これは、どうしろ、ああしろという具体的な指示は与えないで、相手の言い分がどんなに非合理的・非道徳的であっても、それをいったん全面的に認めてしまうという方法である。

治療者は、相手を映す鏡になることで、自分の姿を自分で見ることになり、自分で治していくわけである。

こうすると、相手は自分が尊重されているとか、敬意を払われている、評価されていると感じ、心を開いてくる。

最初に持っていた不満や不安、警戒心、反感といったものの圧力が下がり、こちらのいうことに耳を傾ける余裕が生じるのだ。・・・・・略

こうして人間は、最初にいったん自分の主張が全面的に認められると、最終的には自分の主張を捨て、逆に相手の主張を受け入れるようにもなってくる。

「話し上手は、聞き上手」と言われるように、話に説得力がある人は、まず相手に話させ、相手を受け入れるところからすべてを始めることが多い。

これなども、こうした人間心理のメカニズムの一つの証明であろう。

☆zekkoutyou

今、学校は理不尽な要求を突き付けられることが多くなっているので、このあたりは知っていたい心理法則です!