野口芳宏著 さくら社 参考文献
●自らの行動と姿勢で相手を目標に導くのが「指導」
学習能力を高めていく授業はむろん「指導」の一部です。
が、身なりを整える、丁寧な言葉遣いを心がける、自分が悪いと思ったら素直に謝る、さらに給食の食べ方や掃除のやり方に至るまで、これらのすべては「指導」の対象となります。
ここで大切なことは、教師自身が場面に応じて、目指すべき方向をはっきりと「指し」示し、確実にそこへ「導く」ことです。
◎指す・・・まず、教師自身が明確な価値観を持つ必要があります。
ただ、授業での目的地は比較的わかりやすいのですが、学校や社会という集団生活を円滑に営むための指導はどうすればいいでしょう。
たとえば、人に迷惑をかけない。人の役に立ちたいと願う。自分の成長に喜びを見出す。
このような誰もが肯定できる基本的価値観を常に堅持していれば、どんな場面であっても教師として子どもの進むべき道は指し示せるはずです。
◎導く・・・進む方向がはっきりと見えれば、教師はその方向に子どもを導くことができます。
この時に大切なのは、決して口先だけなく、子どもらを導くべき場所にまず教師自身がしっかりと立ち、子どもらを呼び寄せることです。
どんなに厳しく叱っても、教師みずからが実践していないことに関しては、子どもはすぐにその嘘を見抜いてしまい、従おうとはしません。
教師が学んでいなければ子どもを学ばせることはできません。
力づくで命令に従わせるのではなく、教師自身の行動と姿勢によって「納得させて呼び寄せる」。
それが「指導」の本質です。
★zekkoutyou
誰もが肯定できる基本的価値観を常に堅持し、子どもの進むべき道を指し示す
子どもらを導くべき場所にまず教師自身がしっかりと立ち、子どもらを呼び寄せる
口先だけではダメ!
教師が自ら実践していなければダメ!
教師が学んでいなければダメ!