田中茂樹著 ダイヤモンド社 参考文献
≪親からみて間違ったことを主張してきたとき≫
小学校1年生の母親
「息子はやさしい子だが、嫌ないことが嫌と言えない。同じクラスの友人から他の子の悪口をいうように命令されて、従ってしまった、そのために先生から叱られた。子どもに聞いたら、『本当は言いたくなかったけど、嫌だと言えなかった』とのこと。どうしたら、嫌なことを嫌と言えるようになるでしょうか」
言いたいことが言えるこに共通する特徴は、親に向かってずけずけものを言うこと。
言いたいことがなかなか言えない子は、その逆。
親の言うことは素直に聞けるけど、親に対してはものが言えない。
だとすれば、自己主張できる子を育てるために親が心がけることはシンプルです。
子どもが自分の思いを話したときに、まずは「話した」「意見が言えた」ということを、しっかり認めること。
子どもが話したことを認めるというのは、子どもの言ったことをそのまま受け入れるとか、賛同するのとは違う。
親は自分の意見が違うのであれば、それは主張したらいい。
内容ではなく、子どもが意見を表明したことを認める。
褒めるといってもいいがもっと正確な言葉としては「関心を示す」ということ。
「ふーん、面白いこと言うなあ」
「へえ、君はそんなふうに考えているのか」とか、伝え方はいろいろ。
心に浮かんだことを言葉にしてくれたこと、そのことを親として喜ぶのだ。
大切なのは、「正しいことを言う力」ではなく「正しかろうと、間違っていようと自分の思いを表明する力」
議論の正しい結末を求めて、論破するのではなく、何よりも
「乏しい根拠でもがんばって意見をぶつけている勇敢さを喜ばしいこととして認めること、歓迎すること。」
それは、親から子への大いなる贈り物になる。
もしも、生意気になってきた子どもと議論になりかけたら、このことを思い出して!ピンチがチャンスになるから。
★zekkoutyou
子どもが嫌なことを嫌といえない・・・こんな悩みを持たれる方は保護者にも、また教師にも多いのではないでしょうか。だとしたら、
「乏しい根拠でもがんばって意見をぶつけている勇敢さを喜ばしいこととして認めること、歓迎すること。」
これを実行ですね。
大切なのは、「正しいことを言う力」ではなく「正しかろうと、間違っていようと自分の思いを表明する力」
この感覚を持っていることが大切な気がします。