前回の続きです。中村健一著「策略プレミアム ブラック保護者・職員室対応術」より。
学級経営も、保護者対応も、一番大切なのは「予防!」と中村先生は繰り返しおっしゃっています。私も「未然防止!」と思っています。大事なのは先手を打つこと。先手必勝!
≪連絡帳に証拠を残すな≫
・苦情の連絡帳が来たとき。「お手紙ありがとうございます。たいへん申し訳ありませんでした。今日、電話させていただきます。よろしくお願いします」と連絡帳に書く。長々と返事は書かない。連絡帳に書くとそれが証拠として残るから危険。電話でお怒りモードであれば、すぐに家庭訪問する。いや、怒りを少しでも感じればすぐに家庭訪問する。その方が、誠意が伝わる。
≪最初を面倒くさがると、あとが「ものすごく」面倒くさい≫
・連絡帳に書くな、家庭訪問せよ、と述べた。連絡帳、電話で済ませてしまえば楽だろう。しかし、最初に楽をすると、後々面倒くさい事態に発展してしまうことが多い。後で、「ものすごく」たいへんな思いをするぐらいなら、先に「少しだけ」大変な思いをしておいた方が楽だ。「先行投資」して「予防」をしておこう。学級づくりの最重要キーワードは「予防」!
≪苦情をもらった時点で、教師の「負け」≫
・電話や連絡帳で苦情をもらう前に、教師の方から「先に」保護者に連絡するのがベスト。これらの苦情は、「こんなことにも気づいてないの?」という意味合いも含まれていると理解した方がよい。先に気づき、先に対応しなければならない。
≪職場で浮かないのも策略のうち≫
・職員室は唯一の「憩いのオアシス」良い職員室がつくれない人間に良い教室がつくれるはずがない。良い職員室をつくることが、良い教室をつくるための勉強、教師修行だと思えばいい。
≪子どもを褒めて「傷をなめ合え」≫
・教室で戦い、疲れ切っている。職員室でくらい、ぐちを言わせてほしい。「教師として子どもの悪口を言うのはいかがなものか」なんて言われては困る。子どもや保護者の悪口を許し合うことは大切だ。
・しかし、悪口ばかりが飛び交う職員室はいやだ。そうならないためには、どうするか?
・悪口以上に褒め言葉が飛び交うようにすればいい。
・子どもがよいということは、教師の指導がよいということ。子どもを褒めることは、教師の指導を褒めることと同じ。
・悪口以上に褒め言葉の飛び交う「憩いのオアシス」、職員室をつくっていこう。
≪教師の「教えたがり」な“さが”を利用せよ≫
・戸締りをしながら、教室を見て回り、気になったものがあったら遠慮せず聞いてみる。教師でなくても人間は頼られるとうれしい。質問に来る若手はかわいい。職場でかわいがられるためにも教育技術を手に入れて技量を伸ばすためにも、若手はどんどん質問したらよい。まさに一石二鳥。
結局、教育は「人」である。こんな一文もありました。私たち教職員も、子どもたちと一緒に自分を磨いていかなくては!ですね
参考文献 策略プレミアム ブラック保護者・職員室対応術 中村健一著 明治図書