「日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人」

三輪康子著 ダイヤモンド社 からの引用

 

1回のクレーマーを一生の顧客にするには?

 

③自分の心遣いすべてを投入!「誰がどう見ても反省している」と分かる形で

 

 謝罪がどう相手に響くかは、解決に要する時間の面だけ考えても、とても大事です。

 「大変申し訳ございませんでした!」

 たったひと言が心を打つ丁寧なものなら、クレーム対応にかかる時間はたったの 10分です。

 どこか心がこもらず「スイマセンデシタ」と単調に聞こえるなら、謝罪される方だって嫌です。こじれて、何週間もクレーム対応にかかり、しかも、そのときは企業の信用をなくします。・・・

 カチンとくる謝罪というのは、残念なことに言っている本人はほとんど気づいていません。・・・

 第一声が、どう響くかは紙一重なのです。

 誰が聞いても申し訳なく思っているように謝れるかが、大事なのです。

 ですから、クレーム対応においては、自分の持てる気遣いすべてを投入して謝ります。

 申し訳ないと思っていたら、申し訳ないと思っていると明確にわかるような沈んだ声のトーンや頭の下げる角度の深い事、そしていかにも沈痛な表情が必要です。

 自分のことを守るような言い訳を一切しない抑制の効いた対応も欠かせません。

 形だけでは表現しきれない+αの「表現力」が必要なのです。

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 私たちの謝罪の気持ちが誰にでも伝わりやすいように、ベストを尽くして礼を尽くすのは、企業人としてのこちらの当然の使命なのです。